１、公正証書の効用（強制執行認諾条項）
公正証書は、公証人が当事者の嘱託によって作成する文書ですが、金額の一定額の支払い又はその他代替物・有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求について、公正証書において、強制執行認諾条項（例えば、「債務者が本公正証書記載の金銭債務の履行をしないときには、直ちに強制執行に服する旨陳述した。」という条項）をいれておきますと、相手方が約束通り養育費等の支払いをしな場合でも、裁判所にその支払い請求訴訟を提起せずに、公正役場で執行文の付与を得て、相手方の財産を差し押さえることができます。（民事執行法22条5項）
強制執行認諾条項の付された公正証書を「執行証書」といい、裁判所又は裁判所書記官の関与なしに作成される唯一の債務名義（法律により執行力を付与された公正の文書）となります。ただ、この強制執行認諾条項は、上記のように「金銭の一定額の支払い又はその他代替物・有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求」についてのみ効力を有し、不動産の引き渡し等には、効力がないので注意を要します。
２、公正証書で契約書等を作成する際、手数料が必要
公正証書で契約書等を作成するには、手数料が必要です。
契約書の作成料は、契約金額の多寡によりますが、詳しい計算については、最寄りの公正役場にお問い合わせください。
